ASI1600MC-Cool Eighth impression
誰かさんが(多分、コレを)ポチったらしいので、まとめておきます。
ASI1600MC-Cool を使用する場合、ドライバーとキャプチャソフトのインストールが必須。
ZWO社のダウンロードページ にマニュアルとドライバがあります。モチロン英語だけなので、マニュアルをちょっとだけ、テキトーに意訳しておきます。
1. はじめに
弊社の製品をご購入頂きありがとうございます。お問合せはお気軽に、info@zwoptical.com までお願いします。
ASI1600カメラは天文写真撮影のために設計されています。
DSOのイメージングに適しただけでなく、惑星イメージングにも適しており、多くの優れた性能をあなたに印象づけることでしょう。ソフトウェアのインストール手順を参照してください。
2. カメラとセンサーのタイプ
カメラには4種類あります。
ASI1600MM, ASI1600MC, ASI1600MM-Cool, ASI1600MC-Cool
3. 内容物
1: カメラ本体
2: 2m ST4ケーブル
3: 1.25インチカバー
4: T2-1.25インチ フィルターアダプター
5: T2 延長筒
6: T2-1.25インチ ノーズピース
7: 2m USB3.0ケーブル
8: ドライバと余分なソフトウェアのCD Mac, PCとLinux は共通
て書いてあったけど、内容物が実際とは違ってた。ST4ケーブルは付属せず、USB2.0ケーブルが2本入ってた。多分、マニュアルが Rev.2 に未対応(星見屋さんのページの写真の方がRev.2に対応済)
で、マニュアルの内容だけど、ほぼ星見屋さんのページにある事が書いてある。
モノクロカメラで使うフィルターホイールについて、説明があるけど、省略。
ドライバのインストールは道なり(?)にEnterすれば、Ok。途中で怪しいモノをついでにインストールしたりするような悪さはしない。
ASI1600MC-Coolにチェックして、Nextをクリック
インストール先フォルダを指定して Install。インストール先は通常デフォルトでOk。
ZWO社のページが表示される。 http://astronomy-imaging-camera.com/
キャプチャソフト SharpCapをインストールする。SharpCapのページから、ダウンロードする。
で、ダウンロードした SharpCapInstall-2.9.2739.0.exe を実行する。
実行確認がくるので、「はい」をクリック
メデタシ
起動してみる。
こうなるので、ASI1600MC-CoolをUSBで接続する。USB3.0でもUSB2.0でもOk
Cameraメニューから、 ASI1600MC-Cool を選択
とりあえず、カメラのレンズを付けて(冷却はしなくてもOk)、右側のCamera Control PanelのCapture Format and Area の Colour Space を RAW16、Binning を2、Camera Controls のExposure を 小さく(これがシャッタースピード)、Gain も小さくする。昼間の風景だと明るすぎるので、両方をもっとも小さくするくらいで景色がみえるハズ。
実際に天体を撮影する時は、撮影する時に調整するしかないけど、こんな感じにしてみてください。
Colour Space = RAW16 (ココは固定)
Binning = 2 (ココは1か2がいいと思う。1だと精細だけど暗い。②はピクセル数が半分になるけど、明るくなる)。ココは後述のHardware Binning=On の時に有効。HardwareBinningせずにあとでSoftwareBinningしても効果は同じだと思うけど、画素数の多い大きなデータを取扱うに十分な画像処理用のパソコンがあるかどうかで決めればいいと思う。メモリ8GB程度だとステライメージ7にBinning=1のデータを32枚とか取り込むのは苦しいはず。
Output Format = Fits files (デフォルトはSER file になるけど、これはSER形式の動画になる。Autoボタンが青いと変更できないのでAutoボタンをクリックしてfitsファイルを選ぶ。ココは気を付けないと、しばしばSERに戻ってるので要注意)
Debayer Preview = On (ココを変えるとビックリな色になるのでOn)
Exposure は、撮影時の露出時間なので、実際は、15~120(秒)くらいと思う。LXModeにチェックを入れると、長時間が指定できる。スライダーは 16, 32, 64... みたいな刻みになるので、手入力で30とか60と指定すればいい。秒数を数字で指定するだけでOk
GainはASI1600MC-Cool fifth impressionで調べてみたけど、300~400くらいが良さそう。ただ、Gainを上げて、短時間で枚数撮ってコンポジットもアリと思われるので、試行錯誤が必要
Frame Rate Limit = Maximum (ここは変えてみたことないけど、タブンMaximumのままでOk)
Flip = None (None以外にすると、変な色になったり180°回転したりするけど、NoneでOk)
Turbo USB = Auto (ここも変えたことないけど、Autoで無問題)
High Speed Mode = Off (謎だけど、Offでよさそう)
Hardware Binning = On (ココをOnにすると、前述のBinningが有効になる)
※調べてみたら、 Hardware Binning を off にしてても、 Binning が有効になったピクセル数で出力されてた。
Binning=2
Capture Area=3492x2640
Colour Space=RAW16
Hardware Binning=Off
で作った Fits を取り込んでみたら、1744x1320 Pixel だった。
その時のFits ヘッダは
SIMPLE = T / C# FITS: 2016/08/26 1:25:59
BITPIX = 16
NAXIS = 2 / Dimensionality
NAXIS1 = 1744
NAXIS2 = 1320
COLORTYP= 'GRBG ' /
CCD-TEMP= -0.1 /
YBINNING= 2 /
INSTRUME= 'ZWO ASI1600MC-Cool' /
DATE-OBS= '2016-08-25T16:25:59' /
SWCREATE= 'SharpCap' /
EXPTIME = 60 /
BZERO = 32768 /
EXTEND = T / Extensions are permitted
XBINNING= 2 /
YPIXSZ = 3.8 /
XPIXSZ = 3.8 /
(なんのこっちゃ分からないパラメタが色々あるけど)
■Image Controls はGammaとかBrightnessなどが調整できるので、画面みながら調整かな?
あ、前にも書いたけど、Timestamp FramesをOffにしないとデータにタイムスタンプが埋め込まれてしまう。1枚撮りならOnでもいいだろうけど、コンポジットする時はOff。
ココがCoolな部分。でも簡単で
Cooler = On にしないと冷却しません(Onにしても12V電源を供給してないと冷えません)
Target Temperature = 冷却したい温度。セ氏で指定するので分かりやすい。華氏だったら悩むとこだった。気温-40℃ってカタログスペックだけど、あまり強烈に冷やすと電力を消費しそうなので、-30℃くらいを目安に運用しようと思ってる。
Cooler Power = 冷却が始まると勝手に上がるので放置
temperature = 現在の温度。30℃から0℃だと2~3分程度で下がると思う。一度、オーバーシュートで下げ過ぎた後、加減して設定温度を保とうと動作する。
他にMisc Controls, Preprocessing, Display Controls があるけど、何もしなくてもとりあえず問題なし。
で、これらの設定を名前を付けて記録できる。
一番上の capture Profile で設定できる。
Newをクリックして
ポップアップしたウィンドウで記録する設定名を入力して、saveすればOk。その状態でSet Default すれば、ASI1600MC-COOLを起動した時の動作初期値になる。
なので、Gain上げて、Expを短くした導入用設定とか実際の撮影用設定を記録して呼び出すと運用しやすそう。
ただ、BUGと思うけど、Output FormatがSER fileに戻ったりするので、そこの確認は要注意。
上にある Object Name に撮影対象を指定すると、その名前でFitsファイルを格納するフォルダができるので便利
実際に撮影する時は、Start Capture して、ポップアップしたウィンドウで Number of Framesにキャプチャ枚数を指定
撮影中は右下にプログレスバーと撮影終了予定時刻を表示。
撮影されたファイルはフォルダにまとめて格納されるけど、ソコは ASI1600MC-Cool first impression で書いといたので、参照してください。
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うむふむ・・・なるほどなるほどって約5パーセント理解・・(^_^)v
しばらくは天気がやばそうなのでじっくりと準備できそうです、200メートルほど先の病院の看板などでピント合わせの練習でもやりましょう
せっかくの土曜日の休みにご苦労かけます、簡単には取り扱いも難しいでしょうから現場でのコーチもよろしく(^_^)v
投稿: らっぱ | 2016年8月27日 (土) 16時42分
風景撮って、ニワトリしたら使えるようになりますよ
やる事はデジカメと一緒ですもん
投稿: けむけむ | 2016年8月27日 (土) 16時50分
準備完了・・?、ご指南通りに一通り終わりました
テスト撮影も問題なく、冷却も問題なく動作しました、後は星空で次の実験になります、
おかげで何事もなくスムーズに準備が出来ました(^_^)v
冷却時の電流ですが冷やし始めは0.6アンペア位ですが最大時には1.7アンペア位まで消費します、
バッテリーの容量が心配になります、バッテリーも買い替えかなあ・・(^^;)
購入はエレクトリックシープさんから買いました、星見屋さんはジャパンネットバンクが無かったので・・・
理屈は無くて面倒だったからですが・・(^^;)
ポイントとかも考えたら星見屋さんの方が良さそうですが(笑)
早く天気になりませんかねえ、今日風邪ひいたみたいです(体温37.4度)
投稿: らっぱ | 2016年8月28日 (日) 20時44分
あら、風邪ひかれましたか...
今夜は晴れそうなので、頑張って治してください。でも無理しないでくださいね。試したくてウズウズでしょうけど (^o^;
投稿: けむけむ | 2016年8月29日 (月) 05時02分
ああ!けむけむさん中心にまた仲間の輪が広がったようですね♪
それにしても至れり尽くせりの使い方レポートですね。
素晴らしい。ここまで丁寧なのは、ちょっとマネできません。
さて、お仕事が一段落したので、今夜から検証ごっこに復帰します。
投稿: あぷらなーと | 2016年8月29日 (月) 20時28分
ああ!けむけむさん中心にまた仲間の輪が広がったようですね♪
それにしても至れり尽くせりの使い方レポートですね。
素晴らしい。ここまで丁寧なのは、ちょっとマネできません。
さて、お仕事が一段落したので、今夜から検証ごっこに復帰します。
投稿: あぷらなーと | 2016年8月29日 (月) 20時29分
例の三すくみが崩れたので (^o^;
ちゃんとZWO社がこのブログ見てて、新製品作ったら、「あああ、けむけむさんに送ってレポートして貰わなきゃ」と思ってくれるのに期待(なんだそれw)
投稿: けむけむ | 2016年8月29日 (月) 22時01分
Output FormatをSER fileにして開始を押すと動画が保存されるのですか。(悪天で、やった事ないです)
惑星の撮影をやってみたいのですが、
・動画を撮って、
・ストップモーション?(言葉を知らない)で何十・なん百枚を切り取り
・それをコンポジット、
・他ゴニョゴニョ
のような事をするんですよね。
何度か、木星・土星を一眼レフで撮ったことがあるのですが、白飛びして、眩しいライトを鏡筒で見ている状態です。
恥ずかしながら、一眼レフは天体以外で使ったことが無いので、やり方解りませんでした。
何方か(って、けむけむさんにお願いしている風)、土星や木星は、こんな風に撮るんだ、俺の後に付いて来い!。的な事を教えて頂けるとありがたいです。(笑)
土星の環を見たことありません。
過去記事、リンク、書籍、でも結構です。
教えていただけるとありがたいです。(ASI1600MC-Coolでも撮れるんですよね?)
投稿: オヤジ | 2016年10月 1日 (土) 08時14分
SER File は動画になります。
惑星とか月とか撮影した事ないので、何も知りません...
あぷらなーとさんが、惑星用のASI174MC-Cool を使われてたと思いますので、詳しいのではないか?と。
らっぱさんも先日、惑星を色々撮影されてたような...
投稿: けむけむ | 2016年10月 1日 (土) 09時39分
>あぷらなーとさん
では、早速、blog探検させてもらいます。(笑)
投稿: オヤジ | 2016年10月 1日 (土) 11時27分